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   14、真冬の夏

 暮れ六つ半(19時)を過ぎた。おちかはもしやと思って壁に耳を当ててみた。何の音もしない。


 俊介の足音は、おちかには遠くからでもわかる。早い歩調で少し擦り気味に、すったすったと雪駄の音がする。


 宵五つ(20時)になっても帰って来なかった。おちかは今か今かと待つ内に、何かあったのではと心配になってきた。


 おちかは引き戸を開けて帰ってくる方を見た。人影もなくしーんと静まり返っている。


 治療所は始まったばかりだから、忙しいのだろうと思ってみたが胸が焦がれた。


 あたし何を考えているのかしら、ずっと年上よ。まして佐久間様は、今は浪人なさっているけどお侍様です。


 身の程知らずと思いながらも、思う程にせつなくて寂しい。


 雪駄の足音が近づいて来た。おちかは立ち上がると耳を澄ませた。引き戸を開ける音がした。


 おちかは嬉しくなって急いで味噌汁を温めた。お櫃は布団の中に入れてあり、ご飯は温かさを保っている。


「お帰りなさいませ」


 左手でお盆を胸に当てて、器用にも右手で引き戸を開けた。それを見て俊介はその盆を両手で支えようとした。


 その手はおちかの左手にしっかり重なった。おちかはあっと声を上げそうになった。外を歩いて来た冷たい手であった。


 おちかはその思いがけないことに、胸がどきりとした。嬉しさにじっとしていた。


「すまん、私が持とう」


 俊介は盆を受け取った。おちかは盆を離した左手を右手で重ねてじっと立ったままでいた。一瞬ぼーっとしていた。


「おちかさん、いただきまーす」


俊介は少し酔っていた。少しろれつが変だ。おちかはあれっと思った。


「はい!どうぞ。今、火鉢に炭お持ちします」


「ありがとう。すまないね!」


 食事を馳走になり始めて10日になる。慣れとは感謝の気持ちが薄くなる。俊介は当たり前のような口ぶりで言う。


 しかし、おちかにはそれが嬉しかった。身近になった気がした。炭火を入れると狭い部屋だから直ぐ温かくなった。


「すみません、お口に合いませんでしたね」


「いや、美味しいよ。少し飲み過ぎたようだ」


 俊介は一生懸命に食べた。二度目の夕食は食べるに限度がある。おちかへの気遣いからであった。


「おちかさん、水をくれ!」


「はい、ただいま」


 おちかの差し出した湯呑の水をごくごくとうまそうに飲んだ。飲むとごろりと横向きに寝転がった。


 すやすやと直ぐに寝息を立てて寝てしまった。おちかは部屋を見渡し、掻い巻きを見つけるとそっと俊介に掛けた。


 その手を俊介は引き寄せた。おちかの顔が俊介の間直にある。甘い女の匂いがした。


 俊介は両手でおちかの顔を引き寄せ口を吸った。いきなりのことで躱しようがなかった。


 おちかはじっとされるがままでいたが、嬉しくて口を少し開いた。そこへ俊介の舌が入って来た。


 おちかは自分の身体の芯が潤ったのがわかった。俊介の手が湯文字の中へ入って来た。


 それがわかるのがいやだから身をよじったが、指がそれを捉えた。恥ずかしかった。


 俊介はおちかの帯を解きにかかったが無理だった。おちかは自分から帯を解き始めた。


 俊介は緩くなった胸元へ手を入れ、乳房をを掴み吸った。大きめの乳首で吸いやすかった。音を立てて吸った。


 おちかの両手は後ろ帯にあり、吸われるままである。その度に声が出そうになった。身体がじゅくじゅくと潤った。


 両足をこするようにして声を堪えていた。その時、足を強引に開かれずるっと身体が貫かれた。


「あーっ」


 と声が出た。その後、何度も何度も気が遠くなった。それでも俊介の熱き息噴きは、身体の奥でしっかり捉えた。

 

 俊介の若い身体はすぐに回復した。休むことなく動き続ける。おちかは息も絶え絶えになった。それでも身体は喜び応え歓喜の声をあげた。


 激しい動きに、俊介とおちかの身体は汗みずくになった。熱き身体は一つに繋がったまま、いつまでも動き続けた。


 冬真っ只中に夏あり。


                                つづく

読者の皆様本年はありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願いします

次回は1月8日火曜日朝10時に掲載します