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      食欲の飽き 7

 「噂をすれば影と言うがまさしく有りだな」


 田中が笑いながら五木に言う。


「しかし、なぜか和泉(由紀子)さんはお前ばかり見ていたね」


「えっ、本当か!俺の方を見てた?」


 急に元気な声を出す。


「変な奴だな!おまえ何考えてんだ?沈んでいると思ったら急に元気になる」


「おまえの言う通り、誘われて迷惑だったのかなと考えていたんだ。俺はお礼がしたかっただけだよ」


「わかってるよ、お前にその気がないのもね。それで頼みだが今度和泉(由紀子)さんも一緒に飲みに行こうよ」


「誰が誘うんだ?誘う理由がないだろう?」


「おまえが誘うんだよ。この前のお礼だと言えばいいだろう」


「お礼はしたよ。嫌がられたかも知れないが・・・」


「駅前に新しく出来た素敵な店がある。お礼に是非招待したいとか何とか言うんだよ」


「俺、その店知らないよ」


「そうだ!今日、帰りに行こう」


「良いよ。でも彼女達来るかな?」


「ばかだな!そんなわけないだろう。それはこれから考える。まずはお前が店を知らなければ、誘えないだろう」


「そうだね」


「それと、支払いは割り勘にしよう。お礼は名目だから」


「意味が良くわからないが、割り勘は良いね」


「但し、彼女達の分も俺達で割り勘」


「それは当たり前だ。しかし、彼女達来てくれるかな?」


「それはおまえの仕事。おまえの粘り腰は社内一の評判だ」


「仕事とは違うよ。そうだ!田中、今度はおまえやれよ」


「あのね、電話番号を知らない俺がしたらおかしいだろう」


「そうか、個人情報の問題があるからね」


「それに誘う理由がない」


 社内休憩室。


「五木さんに会うとは思ってもみなかった。ドキドキしたわ」


「かずちゃん、やっぱり病気になったみたいね」


「そう、あたし病気になったみたい。お酒でも飲みに行きたいわ」


「そう言えば、駅前に素敵なパブが出来たんだって。かずちゃん行ってみる?」


「行く!連れてって!乙女心を癒したいの」


「あらら、乙女心ね」


 和泉(由紀子)はあきれ顔言う。


                             つづく

次回8回は12月1日金曜日朝10時に掲載します