Shopping Cart
Your Cart is Empty
Quantity:
Subtotal
Taxes
Shipping
Total
There was an error with PayPalClick here to try again
CelebrateThank you for your business!You should be receiving an order confirmation from Paypal shortly.Exit Shopping Cart

      食欲の飽き 5

 「えっ、五木さんと一緒だったの?」


「たまたま銀行で一緒になったのよ。その前の喫茶店よ」


「ふーん?和泉さんが誘ったの?」


「誘うわけないでしょう。この前、お礼が出来なかったから、せめてお茶でもと言うことだったのよ」


「そう言うことね、私の事何か言ってなかった?」


「どうして?」


「別に理由は無いけど・・・、ほら!この前、居酒屋で色々お話したでしょう」


「そうそう!出たわよ」


 和泉は思い出したように笑いながら言う。


「何て言ってたの?」


「ずいぶん気にしてるわね。”木村さんは楽しい人ですね。いつもご一緒なんですか”と聞かれたの」


「それで?」


「お昼は殆ど一緒なんですよと言うとね、どこか良い店  ありませんかですって」


「楽しい人ですねって言ってたの?どういう意味だろう?」


「かずちゃん、私の話聞いてる?」


「どう言う意味かな?」


「はい!そう言う意味です」


 和泉は半分呆れてからかうように答えた。


「だからね、この店を教えたの。ひょっとしてここに来るかもよ」


「えー、来たらどうしょう」


「かずちゃん、ひょっとして恋してる?」


「そうかも知れないの、五木さん見るとどきどきしちゃうの」


「まだ会ったばかりよ。そうか!うら若き乙女になったのね」


「あたし、こんな気持ちになったの学生以来よ。やっぱり乙女になったのかしら?」


「良い事よ、羨ましいわ。私も恋がしたい。自慢じゃないけど私だって、10年以上そんな気持ちになったことないわ」


「いらっしゃいませ!」


 お店の店員の声がする。五木と田中が入って来た。二人は気が付かない。         


                        つづく

次回は11月17日朝10時に掲載します