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      食欲の飽き 10

 続きまして、新婦のご友人和泉由紀子様よりご祝辞をいただきます。


「おめでとうございます。縁は異なもの味なものと言いますが、本当に不思議です。ご新郎とはランチで知り合い、僅か一年で今日の佳き日を迎えられました。私もそのランチ等をご一緒させていただいておりました」


「初めの頃は、私がちょっと歳が上ですから先輩ぶって、男性は難しい生き物だから、(会場笑い)今後の為に良く観察して研究しないとだめですとアドバイスしました」


「以来、二対二の四人で居酒屋等を利用して男性研究会を開きました。もちろん男性陣は研究されているとは知りません。しかし、新婦和美さんの研究レポートはいつも男性の立場に立ち、男性に優しい考えばかりでした」


「私は和美さんにそう言う考えでは、男性を甘やかすことになり、駄目にすると、いつも厳しいアドバイスをさせていただきました」


「でも、アドバイスした私は今だに独身です。全く先が見えません。これからは新婦和美さんにご指導をいただこうと思っております。どうぞよろしくお願い致します」(会場爆笑と大拍手)


 駅前パブの二人


「今日はベネチアかな?ゴンドラで熱々の二人かも。しかし、まさか結婚するとは思っていなかった。和泉さんイタリアに行きたくない?」


「ね、それ単なるお誘い?」


「うん?それどう言う意味」


「何でもないの。聞いただけ」


「僕たち研究されていたの?」


「ごめんね。悪気はなかったのよ」


「良いんだけどね。これからどうする?」


「どうするって、どう言うこと?」


「田中君達いなくなったから、この会終わり?」


「そうね、意味ないかもね」


「僕ね、困るんだけど。二人だけじゃ会ってくれない?」


「会ってるでしょ。こうして」


「これからも会ってくれる?」


「でも、意味ないかもね」


「僕は困る。会ってくれない?」


「何が困るの?」


 五木は俯いてしまった。


「はっきり言って、何が困るの?」


五木は小さな声で、


「君が好きだ」


 和泉は五木が好きだった。どんなにかその言葉を待っていたか。嬉しくて涙が込みあげて来た。


                                  終わり

次回は12月22日朝10時、新作3分小説です