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        独身主義 4.

 「場所取っといてくれたんだ。ありがとう。2人はそこに座って」


 吉田は高橋の前の席に2人を座らせた。


「こんにちは、お久しぶりです。こちら会社の先輩で水野さんです」


 吉田の彼女、木村がにこにこ笑って挨拶をする。隣の彼女は何だか緊張気味に、


「水野と言います。始めまして、今日はお誘いいただきましてありがとうございます」


 吉田と高橋に挨拶をする。


「僕は吉田です。お話は木村さんからいつも聞いています。こちらは僕の友人で高橋君です」


「初めまして高橋です。よろしくお願いします」


 高橋は緊張しているのが自分でもわかった。水野があまりに綺麗すぎる。もう、胸のどきどきが始まった。


「飲み物はなんにしますか?」


 吉田の問いに木村が、


「あたし、レスカ。水野さんは?」


「私もレモンスカッシュでお願いします」


 注文が来るまで、吉田が場をほぐすかのように、高橋の話をした。


「高橋君は僕と同じ38歳ですが、老けて見えるでしょう?苦労してるんですよ」


「えっ、苦労って何に?あたし聞いてない」


 木村が即座に問う。


「今、会社の企画課にいるんだけど、経理課からの移動だったから頭使ってるの。いっぺんで老けちゃった」


「なにそれ?じゃ、あたしたち経理課は頭使ってないみたいじゃない!」


「いや、そう言う意味じゃない。売れる商品企画だよ。それがね。高橋君の企画が会社に大きな利益をもたらしたんだよ」


「それ、すごいわね。見かけによるのね。あたしも最初、吉田さんより高橋さんは年上だと思ってた」


 高橋は、苦笑いしたが満更ではなかった。吉田は返す言葉に詰まって、


「いつも、決まってレモンスカッシュだけど、おいしいの?」


「おいしいわよ。初恋の味っていうでしょ。ねえ、水野さん!」


 初恋の味と言われて、水野は違うと思った。そうねと返事すれば良いものを、


「どうかしら?」


「えっ、違うの?水野さん、初恋の味って違うの?」


 いきなり話が佳境に入ってしまった。生真面目な水野は笑いで返せなくて俯いてしまった。


 吉田も高橋も話の流れに困惑してしまった。


                       つづく

次回は4月24日金曜日朝10時に掲載します