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        独身主義 2.

 高橋は17時のカフェの待ち合わせに30分も早く着いた。昨日から気持ちがそわそわしていてアパートを早く出た。


 もしやと思い、中を見てみたが吉田達はまだ来ていなかった。なぜかほっとした。


 チェーンのカフェだが、一旦中に入ると外に出ずらい。高橋だけの気持ちかも知れない。どこかに座ろうと思った。


 見回すと4人掛けの席が2つ空いている。奥の席に座り、後で3人来ますと店員に伝え、珈琲を注文した。


 いつ来てもわかるように入口を見ていた。見ているうちに服装や髪の乱れはないかと気になった。トイレに席を外した。


 すぐに戻ってきて周りを見回した。まだ来ていない。ほっとして元の位置に座った。


 あれから12年経つ。26歳の時だ。入社して間もなくのこと、気になる女性がいた。同じ経理課だった。


 5年先輩の女性で高橋の教育を指導してくれた。間違っても少しも咎めず優しく教えてくれた。


 髪が長く面長で優しい目をしていた。教え方と共通していた。高橋はいつの間にか恋をしていた。


 一方的な想いだった。それから1年経ち、男性新入社員が配属されて来た。教育は高橋の役目になった。


 教育状況をその先輩女性に相談した。おかげで時々話が出来るようになった。


 お礼の口実を付けて居酒屋に招待した。それ以来、時々口実をつけて会うようになった。


 半年もすると、いつの間にか社内人間の多い駅前は避けるようになっていた。


 初めの頃は、私は年上よと言っていた彼女も歳のことは口に出さなくなった。当然のように肉体関係を持つようになった。


 1年が過ぎた。高橋は結婚する気でいた。しかし彼女の返事が怖かった。やんわり遠回しに彼女に話し始めた。


 ある日突然、彼女は会社を辞めた。

つづく