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      心の花 9

 杉野は木田に、嬉しそうににこにこと微笑みながら、


「おみかんありがとうございました。あんなに沢山!びっくりしました」


 にっこり嬉しそうに言う。


「みかんお好きでしたか?」


「はい、大好きです」


「お嫌いでしたらどうしようかと思っていました。まだまだ沢山あります。良かったら貰っていただけませんか?いつも食べきれなくて腐らしてしまいます」


「あら!それはもったいないですね」


「ちょっと持って来ます」


 木田は杉野の返事を聞かぬうちに、くるりと向きを変えベランダからスーパーの袋に入るだけ入れて来た。見るからに重そうだ。


 どうぞと渡そうとすると、杉野はあまりの量に驚いた。


「こんなに沢山良いのですか?」


 と言いながら、


「すみません、これ少しですが郷里のりんごです。お召し上がりいただけませんか?」


 両手で差し出す。大きなりんごが5,6個入っているようだ。木田はみかんの袋を下に置いて、


「ありがとうございます。りんごは大好きです。遠慮なくいただきます」


「良かった!喜んでいただいて嬉しいです」


 二人はこれ以上の顔はないと言うくらい嬉しそうな顔をしている。


 木田はそのりんごの袋を大事そうに下駄箱の上に置き、下に置いたみかんの袋を杉野に渡す。


「わーっ!こんなに沢山!良いのですか?ありがとうございます」


 両手で受け取ったが重くて、思わず下に置いてしまった。


「少し重いかもしれませんね。私が持ちましょう」


 木田はサンダルを履くと杉野の後に続いた。


 杉野は鍵を開け、ドアを開けて中へ入り、


「すみません、頂いたばかりか持って来ていただいて」


 木田はドアの中にみかんの袋を入れた。部屋の中からカレーの良い匂いがした。


「カレーですか?おいしそうな匂いがしますね」


「ええ、良かったら食べて行かれませんか?」


「えっ、本当ですか?遠慮なくご馳走になります」


「どうぞ、狭い所ですがお上がり下さい」


                                 つづく