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        すれ違い 3.

 北口改札は日曜日でも人が多かった。30分前に着いた。水野は昨夜からそわそわしていた。朝が待ち遠しかった。


 何を着て行こうと散々迷ったが、濃紺のブレザーにグレーのスラックス。ブルーのワイシャツ。いたってシンプルである。


 5分前に彼女が来た。ルージュ色のセーターにカーディガン、ベージュ色のフレアスカート。ぱっと明るい。


「すみません、お待たせしました」


 にっこりと笑顔で言う。


「いいや、今来たばかりだよ。近くに素敵な公園があるんだ。行ってみない?」


「あら、そうなの?知らなかった。行ってみたい」


 そこは駅から7分程。中野四季の森公園。サンプラザをぐるりと回りながら行く。


 広々と広がる芝生の前の木陰のベンチに座つた。


「住み始めて4年になるけど、こんなところがあるなんて知らなかったわ」


「実は僕もそうなんだ。今月の初めにダイエットグルメの祭典があってそれで知ったんだよ」


「えっ、ダイエット?水野君に必要ないと思うけど」


「いや、肥満体なんだ。後5キロは痩せなくてはと思っている。僕は着やせするみたいだけどね」


「そおお、少しも見えないわよ。素敵よ」


「からかうんじゃないよ。山口はスリムだから良いけど。減量は難しいんだ」


「何かやってるの?」


「やってない。一時食事を減らしたことがあるけど。体重は変わらないから止めた。でも、もしやと思って行ってみたんだ」


「役に立った?」


「結局、カロリーの少ないメニューと運動することなんだ。それにしても、山口はスリムだね」


「いやね、そんなにじろじろ見ないでよ」


「あっ、ごめん。そんなつもりはないんだ」


「どんなつもりよ。嫌らしいわね」


「そろそろ、食事に行かない?サンプラザに良いところがあるんだ」


「あら、そんな時間。あっ、話をそらしたな!」


                       つづく

次回は11月1日金曜日朝10時に掲載します